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楽々スキー術 T


前傾姿勢について
新しい教程も前傾姿勢の重要性については「初歩動作」(教程P40参照)のところから触れています。滑走技術の基本中の基本といったところでしょうか。ところが、これが結構いい加減で、見掛け倒しになっているようです。 まず、やってみてください。平らなところに立って身体を前へ倒していく。もうこれ以上倒したら脚を踏み出さないと倒れてしまう。といったところまでいくと爪先立ちになっていると思います。これが曲者なのです???。前に倒れまいとして働く自然な動きなのですが、 結果的には前進を妨げる制御の体制になっているのです。スキーの滑走シーンを思い浮かべてください。身体を前にといわれた時、特にターン前半、意識的に前傾姿勢をとろうとしたとき、踵が浮いたりブーツのベロ(脛の部分)に寄りかかったりしていませんか?もっと極端な時はスキーのトップ近くに体重を預けるように寄りかかっている人を見かけます。これらは全て見掛け倒しの前傾といえます。確かに身体は前傾しているのですが、荷重(支持)点が 自分の身体の中心(重心)の真下か、それより前寄りにあるため丁度、三角定規の上の二辺で支え合うような状態で動きが止まってしまっています。この状態で前にギャップがあったりすると、荷重点からの突き上げで身体がのけぞったり前につぶされることになるでしょう。それでは本当の前傾姿勢について考えて見ましょう。キーポイントは『踵を踏む』です。




スキーの世界では「踵=後傾」というイメージがあり、確かに踵の上に重心を持ってくれば後ろ よりのポジションとなりますが、ここでは、「重心は前に荷重(支持)点は踵に」といったイメージで、踵を離さないようにして軽く前傾してみてください。いかがです。身体は加速度的に前に倒れようとしていきます。これは支持点と重心位置のバランスが崩れたため重力によって倒されようとしていくためで、誰にでも分かる自然の理ですが、このアンバランスなバランス?が大事なのです。特にターンの切替前後はスキーがフラットになり谷方向へ向いていくためスキーの加速ゾーンとなり(教程P28参照)、このとき乗り遅れないために、このアンバランスな前傾が有効なのです。動き出した電車に前向きに立って乗っているとき、踵で踏ん張って身体を前に持っていこうとしていませんか?これはいたって自然な動きで、重力を無意識のうちに利用した前傾姿勢といえます。上の写真は今年の月乗鞍岳レーシングキャンプでの写真です。このとき意識して踵にポイント置いた前傾を心がけました。切替からターン前半にかけてその雰囲気が伝われば幸いです。雪上ではなかなかうまくいかないもので、このオフシーズンにイメージアップしてみてください。まず試しに、壁に向かって立ち(@踵を浮かした前傾とA踵を踏みしめた前傾をやってみてください。どちらが壁に対して大きな圧力をかけられますか?もう一つ、走歩行の中で、出来るだけ踵を浮かさないよう重心の前移動を心がけてください。大変楽チンに散歩やジョグを楽しめると思います。私はこれで蘇った!!!次回はターンについて お楽しみに!

文:京都スキー協 森田英二さん


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